いきなり高い目標を掲げてしまいがちな中高年におススメのコラム
スポーツと運動
達成感と継続力は人馬一体
オリンピック憲章には「スポーツをすることは人権のひとつである。すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、スポーツをする機会を与えられなければならない。」とあります。 今オリンピック競技種目に女子の柔道,サッカー,重量挙げやスキージャンプなどがありますね。加えてパラリンピックが開かれて障害者スポーツに注目が集まるようになったのも、この理念が基となっているのだろうと思っています。東京オリンピックの種目にはないものの、男子の新体操やアーティスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング改称)も生まれています。 スポーツを続けるには達成感が必要です。 競技スポーツの場合、アスリートたちは大会で優勝することやメダルを取ること、究極的にオリンピックや世界選手権で金メダルを獲得することで達成感を味わいます。 目的が具現化できて、いかなる結果が出ようと気持ちに区切りを付け易いです。 スポーツには競技スポーツの他に健康スポーツがあります。健康スポーツは目的が具体化し難く抽象的になりがちだと思うのです。又、スポーツを続けるにはケガは禁物です。ちょっとしたからだの変調や気の緩みなどでケガに見舞われます。からだを動かす時と動かさない時が著しい場合にケガを起こす。ケガが少ないアスリートは、バランスの取れたトレーニング(運動)を継続している。継続力が備わっているのでしょう。
健検公式テキスト増補版によると、「運動は各々の健康や体力の維持・増進や、趣味のひとつとして楽しむことなどを目的として行う身体活動」とあります。
健康は失われた時に大切さを実感します。マズローの5段階欲求説では欠乏欲求の内の安全欲求に属します。不健康になってはじめて健康の大切さを知って、健康に戻りたいと思うものです。女性専用のフィットネスクラブに新規入会する理由(64歳以上の女性2,000人を対象に調査)として、からだのどこか(肩,腰,膝など)が痛いからというのが70%に及ぶそうです。運動すれば痛みが取れると期待する人が多いのですね。これもれっきとした運動を続けるための目的です。
だけど健康は人生の目的ではないということを忘れてはいけません。人生の目的は別にあって、その最終的な目的を得るために小さな達成感が原動力となります。最終目的までの幾つかの段階で、小さな目標をクリアした達成感が継続力となる。そして次のステップアップにつなげてくれるのです。
私が今もジョギングを続けられるのも、この原理が働いているおかげなのかも知れません。 (参考;運動体験コラム集)
このように「スポーツ」と「運動」に大切なのは達成感が継続力を身に付けてくれること。継続力があれば達成感に浸ることができます。 健康を維持・増進する方法として「スポーツ」と「運動」があると思うのです。