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オンラインやデジタル技術を活用した活動

【Vol.6】『毎日のエクササイズ』配信で、健康と美容、運動習慣を誰にでも

投稿日時:2023.2.17

株式会社 協和

【お話しいただいた方】
株式会社 協和
トレーナー 栁澤哲さん・トレーナー 後藤英美さん
広報PR推進室 神谷尚江さん

株式会社 協和の『毎日のエクササイズ』は、社員の健康増進を目的としたエクササイズを自社の顧客に提供し、さらに一般にも開放。より多くの方に、健康と美容の意識を高めてもらう取組を展開しています。
2015年から8年連続で「東京都スポーツ推進企業」の認定を受け、2018年には「東京都スポーツ推進モデル企業」に選定された活動をご紹介します。

企業紹介
健康、美、環境、おいしさを切り口に事業展開

株式会社 協和は、昭和35年に健康食品分野の営業販売会社として創業しました。その後、自社ブランド「フラコラ」を立ち上げ、通信販売事業に進出。「顔の見える通販」に向けてオンラインイベントに積極的に取組など、顧客コミュニケーションを大切にした活動を展開しています。

インタビューに応えていただいたトレーナーの栁澤哲さん(右)と後藤英美さん(左)インタビューに応えていただいたトレーナーの栁澤哲さん(右)と後藤英美さん(左)

活動の背景・経緯
健康と美容のためのプロ指導のトレーニング

「お客様に、より美しく健康になっていただくには、まず商品・サービスを提供している自分たちが健康でなければならない」との考えから、同社は社員に対し、スポーツを生活習慣に取り入れて、土台から健康になる活動に取り組んでいます。
この一環として、2011年から社内で『毎日のエクササイズ』と呼ばれる運動習慣を取り入れました。
近年では全社員に活動量計デバイスを配布し、その日の歩数や消費カロリー、睡眠状況などを記録し、健康管理に活用しています。他にも階段を使った健康習慣も定着。同社の代表取締役(2022年で77歳)も率先して本社のあるビル9階まで階段を利用し、毎日歩数を記録しているそうです。
しかし、こうした活動も新型コロナウイルス感染症拡大で様変わりしたそうです。

同社トレーナーで、シドニー五輪競歩・元日本代表の栁澤さんはこのように話します。
「コロナ禍前は、お客様の顔が見える通販ということで、全国津々浦々、販売イベントを展開してきましたが、外出自粛でそれができなくなりました。その一方で、在宅勤務が増え、お客様から運動不足を解消したいといった声が寄せられるようになりました。
そこで、社員向けに実施していた『毎日のエクササイズ』を一般の方も参加できるようにオンラインで公開してみることにしました。これが好評で、今では、当社社員とお客様合わせて毎日150名程度の皆さんと一緒に運動をしています。」(栁澤さん)

こうして、2020年から始まった『毎日のエクササイズ』は、トレーニングを通じて、健康的で免疫力の強い体づくりをするための“コンテンツ”として配信されるようになりました。

『毎日のエクササイズ』を行う社内の様子『毎日のエクササイズ』を行う社内の様子

活動紹介その1
『毎日のエクササイズ』で顔の運動不足も解消

『毎日のエクササイズ』は、平日の朝9時半から30分間配信されています。
メニューは、10分間の表情筋のトレーニングから始まり、その後筋力トレーニングもしくはヨガを15分間実施します。
顔全体を大きく動かす表情筋のトレーニングを担当するのが、フェイスストレッチング協会認定講師の後藤さんです。
「マスク生活になってから顔周りの筋肉が落ちてしまい、しわが増えて老けて見えるといった心配の声をいただくようになりました。顔の筋肉・表情筋を鍛えて、若々しく、素敵な笑顔で過ごしていただきたいとの願いがこのトレーニングの一番の目的です。」(後藤さん)
表情筋を動かすことは大切だとわかっていても、1人ではなかなか継続できないもの。他の人と一緒にやることで、一体感をもって続けられるのがオンライン配信の良いところです。
「表情筋トレーニングに加えてツボ押しやリンパ流し、首や肩のストレッチといった“ひと手間”を加えることで、より若々しく、美しくなれます。」(後藤さん)

表情筋トレーニングの様子表情筋トレーニングの様子

活動紹介その2
トレーニングと自社商品とのコラボレーション

『毎日のエクササイズ』で筋力トレーニングを担当しているのは栁澤さん。
自宅や勤務先でできる、無理のないトレーニングメニューを考案しました。
腕を開いたり、胸を張ったり、簡単な動作を繰り返し行うことで、血流を促進させて体を温め、関節を動かして筋肉を柔らかくします。
「まず、体を動かす習慣を身につけることが狙いです。体重が増えた、お腹が出てきた、お尻が下がってきたといったことは、結局、体脂肪率が高くなっている証拠。しっかり運動してほしいと思います。」(栁澤さん)
「『毎日のエクササイズ』で30分間の筋力トレーニングはつらい、15分程度なら続けやすいとのことで、表情筋トレーニングと筋力トレーニングを1週間を通じておこなえる構成になっています。
体の内側からもケアすることにより、自社商品の効果を高めてもらいたいという思いもあります。」(後藤さん)
なお、火曜日・金曜日は外部講師によるヨガ実施されています。(2022年11月現在)

配信中の『毎日のエクササイズ』の様子

配信中の『毎日のエクササイズ』の様子配信中の『毎日のエクササイズ』の様子

活動紹介その3
「もっと鍛えたい」に応え、リニューアル

誰でも簡単に取り組める『毎日のエクササイズ』ですが、もの足りないと思う方も。そこで1週間分のエクササイズを見返すことができるよう、2023年1月よりアーカイブ動画の配信を開始しました。
「オンライン配信で同時にチャットをしていただくのですが、もう少しトレーニングを頑張りたい、リアルタイムで受けられないときに見返せるようにして欲しい、という声が多くありました。この声に応え、アーカイブ動画の配信を実施することにしました。」(栁澤さん)
これにより、1日に数回見返しながらエクササイズをおこなうことで、より効率的に体力づくりをすることができます。

トレーニングの様子トレーニングの様子

改善効果 意義
運動習慣は健康寿命を伸ばす

『毎日のエクササイズ』に参加する方にはどのような効果が表れているのでしょうか。
同社では顧客にアンケートを取っています。
「動ける体になった」、「表情が豊かになった」という回答が目立つ中、最も多かった回答が「運動の習慣がついた」(85.4%)というものでした。
「運動習慣がついたことで、配信時間に合わせて家事を終わらせるなど、生活にメリハリが出ているようです。」(栁澤さん)
広報PR推進室の神谷さんは、健康と美容、自社商品との関係についてこのように話します。
「美容は健康な体でないと成り立ちませんし、体を細胞から活性化していくことが必要です。今後も “健康寿命”を伸ばすため、よい睡眠やよい食事も含め、健康と美容をコンテンツ化し、皆様へ情報発信ができればと思います。」(神谷さん)

今後の展開、メッセージ
従業員の健康増進に取り組むということ

『毎日のエクササイズ』参加者数は上昇傾向ですが、今後さらに参加者数・視聴者数を拡大するには、健康やスポーツに関心の薄い層をいかに取り込むかが課題とのことです。
「40代、50代が運動習慣を取り組めない理由に、仕事や家事が忙しすぎることがあると思います。しかし、手を打たなければ年齢を重ねるごとに健康格差や体力格差がどんどん開いてしまいます。老後、不自由な生活を送らないためにも、運動習慣を身につけて欲しいです。」(栁澤さん)
「お客様が、今以上に若々しく元気になって、楽しく幸福に、より良い歳の重ね方ができるような生活を応援したいと考えております。商品および、この『毎日のエクササイズ』を通して、皆様がより楽しんで取り入れていただけるよう、もっと動ける身体に!もっとステキな笑顔に!今後とも尽力してまいります。」(後藤さん)
最後に、神谷さんに会社で働く皆さんの健康増進について伺いました。
「社員が健康増進に注力すれば企業の仕事のパフォーマンスが上がり、業績も向上するといったエビデンスも出ています。ぜひ、運動習慣を身につけて、健康増進に取り組んでいただけれと思います。」(神谷さん)

社員の健康増進への取組として、まず運動習慣を根付かせ、健康づくりの意識を高めるエクササイズに取り組む、株式会社 協和。社員数65名を含む150名以上が参加するエクササイズは、今後も継続され広がっていくことでしょう。

インタビューを受ける栁澤さん(右)と後藤さん(左)インタビューを受ける栁澤さん(右)と後藤さん(左)

インタビューした企業

株式会社 協和

サイト
https://www.kyowa-group.co.jp/

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