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社内や職場の健康・スポーツ推進活動

【Vol.15】健康経営で切り開く、エンターテインメントの未来(株式会社コロプラ)

投稿日時:2024.3.29

株式会社コロプラ

企業紹介

株式会社コロプラ(東京都港区)は、スマートフォン向けのアプリゲームやコンシューマーゲーム、メタバースなどを手掛けるゲーム会社です。「Entertainment in Real Life」をミッションに、何気ない日常を、エンターテインメントで希望と活力に満ちた世の中にすることを目指しています。

(左から)お話を伺った、菅井健太取締役、藤澤潔さん、佐藤昭平さん

活動紹介

最新のテクノロジーとアイデアを掛け合わせ、ユーザーに新しい体験を届けるコロプラ社では、菅井取締役をトップに「健康経営チーム」を発足させ、社員の健康増進やスポーツ分野での社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
今回は、エンターテインメントになぜ健康経営が必要なのか、その理由ついてお話を伺いました。

部活動の推進~部署を超えた交流で、より面白いゲームを届ける~

ゲーム制作の現場では、デザイナーやエンジニアをはじめ、プランナー、サウンドなど様々な職種が、それぞれの専門知識とスキルを活かして、協力しながら制作することが必要不可欠です。そのためコロプラ社では、部署の垣根を超えたコミュニケーションの活性化を目指して、部活動の発足を推進しています。部活動の立ち上げには、異なる部署の社員が入部することを条件として 、他部署との交流を図れる場となるよう工夫し、部員には毎月1000円の活動費を支給しているそうです。現在、27種類の部活動に約200人が参加しており、そのうち、運動部は皇居ラン部やラジオ体操部などの7種類があります。

ラジオ体操部が中心となり、毎朝ラジオ体操を行っています。出社の社員だけでなく、在宅勤務者もオンラインで参加し、運動習慣が促進される機会となっています

ウォーキングイベント「歩フェス」(あるフェス)で社員の運動不足解消へ

他団体主催のウォーキングイベントへの参加もコロプラが行う健康増進イベントの1つです。アプリを使用し、一定期間の歩数を競うイベントで、一般の社員から役員まで約200人が参加しています。しかし、歩数を競い合うだけでは順位が固定化してしまいます。そこで、社員のモチベーションを維持できるよう、コロプラ社独自企画(歩フェス)も開催。役員の順位当てクイズや同社ゲーム名にかけた白猫黒猫賞、ピタリ賞などゲーム会社ならではのわくわくする仕掛けを取り入れながら、社員が積極的に参加して健康維持に取り組めるよう工夫を凝らしています。

 
仕事柄、勤務時間中は長時間椅子に座ってパソコンに向き合うため、1日ほとんど歩かない日も多いとのこと。さらに、コロナ禍で増加したテレワークも運動不足の原因となっています。『こうした取組により社員の運動不足を解消したい。』と菅井取締役は考えています。

「『面白いものを作りたい』という社員共通の想いを追求するため、ベースとなる『健康』を支える」と語る菅井取締役

社員が働きやすい環境の構築

コロプラ社では部活動やイベントの他にも、社員の健康増進を目指してユニークな取組を行っています。ここではその中の3つを紹介します。

  • 感染予防に特化したオフィス環境の整備
    コロナ禍をきっかけに、厚生労働省が換気の目安として示している「一人当たり毎時30㎥の換気量」を満たせるように、換気を増強。床には病院でも使用される抗ウイルス素材のリノリウムを採用し、汚れにくいよう工夫をするなど、接触感染、飛沫感染、空気感染それぞれに対応する対策を施しています。
  • 「KumaSPA」
    長時間の作業で疲れた体を癒す、国家資格を持つヘルスキーパーが常駐する専用のマッサージルーム「KumaSPA」を社内に設置しています。社員は週に1回、就業時間内に誰でも無料で受けることができるそうです。
  • 無限バナナ
    バナナが無料で無限に食べられるスペースを設置。バナナは栄養価が高く、皮に包まれているため衛生的で、「(週末には)無限なのに全てなくなるほど人気です」とのこと。

HR本部長として社員が安心して働ける環境づくりに取り組む佐藤さん。「こうした健康経営の活動の成果か、社員の健康診断の結果も改善傾向にある」とのこと。

世界で活躍するパラアスリートを多数雇用

スポーツゲームも手掛けるコロプラ社は、健康増進を目的とするスポーツの実践だけでなく、スポーツを通じた社会貢献活動も行っており、2018年からパラアスリートの雇用を促進しています。現在7名のアスリートを雇用しており、各アスリートが競技に専念できる環境を提供し、社として活動をバックアップしています。

現在人事部で働かれている藤澤さんも、もとはパラアスリート雇用の社員で、東京2020パラリンピック競技大会の車いすバスケットボール競技に日本代表として出場し、銀メダルを獲得した選手です。藤澤さんは、「アスリート雇用であっても、競技に専念できる環境を提供していただける例はあまり多くないため、ありがたかったです。」と語ってくださいました。
コロプラ社では、今後アスリート引退後のキャリアも支援していく方針で、菅井取締役は、「アスリート個々人のキャリアではあるので、個人の意思を尊重しつつ希望があれば社員として働ける環境を用意し、セカンドキャリアをサポートしていく。」と話してくださいました。

「東京2020パラリンピック競技大会」に出場したコロプラアスリートのユニフォーム

アスリートの活動はブログで社内に発信し、社員が応援に行くなど、社員のパラスポーツへの理解を深める取組にもつながっています。アスリート社員による講演会やパラスポーツの出前授業も実施し、選手の活躍や選手自身をタッチポイントとして使うことで社内の一体感に繋がっているそうです。

新たなエンターテインメント創造に向けて

多くのユーザーに楽しんでもらえるエンターテインメントを提供し続けるために、従業員の健康とパフォーマンスの維持を積極的に働きかけるコロプラ社。
「面白いゲームを作りたい」という共通の想いを推進するため、健康経営が重要な柱の一つとなっています。

今後も「歩フェス」(あるフェス)や部活動へ参加する社員を増やし、社員が普段から健康を意識して生活できるようサポートを継続する考えのようです。
菅井取締役は、「良いクリエイティブやゲームを作る上で、最後の踏ん張りに健康が重要な要素。我々が作ったきっかけを社員が活かしてくれると嬉しい」と語ってくださいました。

インタビューした企業

株式会社コロプラ

サイト
https://colopl.co.jp/

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